花いけだより

大会レポート✴︎四国大会2023

2023年 9⽉ 17⽇(⽇)、⾼知県⽴⾼知追⼿前⾼等学校 芸術ホールにて「全国高校生花いけバトル四国大会2023」が開催されました。四国大会では、徳島県、愛媛県、そして地元高知県から11校24チームの高校生バトラーが出場。熱いバトルを繰り広げました。

見頃を迎えた地元産の美しい花材たち。丁寧に育てた生産者さんの想いに、高校生バトラーは情熱的な花いけで応えます。ゴングと同時に生けられる高知産の真っ赤なオンシジウムや鮮やかなヒマワリ。どんな作品ができあがるのでしょう。

高知産のアセビの枝を持って走る高校生バトラー。先鋒は、次鋒が完成しやすいようにベースを作ります。そんな先鋒と次鋒のチームワークも花いけバトルのみどころのひとつ。思い描いたイメージ通りにできたチームも、そうでないチームも、花いけバトルは一期一会。5分間の限られた時間で青春を燃やします。

それぞれがこの日のために練習を繰り返し、腕を磨いてきました。しかし、観客のいる舞台での花いけは、大会ならでは。緊張感を楽しみながら、自分らしい花いけができるか。プレッシャーに負けない精神力も求められます。

今回の高知大会では84種類の花材が用意されました。イメージに合った花を選び、花器に合わせてバランスを取りながら作品を仕上げる高校生バトラーたち。緊張の中にも、この舞台を思いっきり楽しみます。

予選は各試合3チームが同時にいけ、8ラウンドまで続きます。今回は中国からの留学生も参加。「日本の高校生活の楽しい思い出ができました」と、この舞台を思いっきり楽しんでいました。ぜひ、中国でも花いけの楽しさを伝えてくださいね。

同じ高校生でも、普段の生活、感性、一人ひとりの個性は全て違います。花をいけることは自分を表現すること。これまでの人生を込めた、手に汗握るバトルが続きます。

思った通りの花いけができたチームも、緊張でうまくいかなかったチームも、喜びと反省をバネに、これからの花いけに生かします。全力を込めた花いけは、試合が終わればすぐに解体されます。まさに「一瞬の花」ですが、個性的な素晴らしい作品たちは、頭の中に焼き付いています。

予選8ラウンドの長いバトルが終わり、準決勝第1試合は、明徳義塾⾼等学校「Arknights」と⾼知学芸⾼等学校「おかきふるーつ」の対決となりました。予選トップ通過の明徳義塾⾼等学校「Arknights」は中国からの留学生のチームです。個性的な変形花器をどう生かすか。まったく個性の違う2チームの花いけから目が離せません。

準決勝第1試合は、器をうまく使った、チーム2人の連携作品が評価された⾼知学芸⾼等学校「おかきふるーつ」が制しました。予選4位が1位を制するという下剋上。一期一会の試合では何が起こるかわかりません。

続く準決勝第2試合は、愛媛県立今治西高等学校伯方分校「伯方C」と高知県立岡豊高等学校「グロリオサ」。両チームとも実力チームらしく、安定感のある花いけの中に、独創的な感性が輝きます。花を大切に扱う様子、使わなかった花を丁寧に片付ける様子。花いけの精神が詰まった美しい試合に、会場から拍手が沸き起こります。

花いけバトルでは、観客もジャッジメントに参加します。できあがった作品はもちろん、花を扱うその所作まで、観客の視線は真剣そのもの。準決勝第2試合は、作品の完成度が高く評価された高知県立岡豊高等学校「グロリオサ」が制しました。

決勝戦に進んだのは、⾼知学芸⾼等学校「おかきふるーつ」と高知県立岡豊高等学校「グロリオサ」。地元高知県同士のバトルです。両チームとも大きな器を選び、ダイナミックな作品を予感させます。

枝をよく見て、その表情を見事に捉えて作品に仕上げる両チーム。決勝戦だけあって、スピード感も表現も見事というしかありません。先鋒戦は21ポイント差で⾼知県⽴岡豊⾼等学校「グロリオサ」が制しました。

作品は秒単位で表情を変え、いきいきと花を咲かせていきます。両チームとも、花器、花材の個性を生かし、秋らしい色合わせでスケール感のある作品が完成していきます。次鋒戦では勇猛果敢に大胆な花いけを見せてくれた高知学芸高等学校「おかきふるーつ」が1ポイント差の僅差で制しました。先鋒と次鋒の合計点で⾼知県⽴岡豊⾼等学校「グロリオサ」に及びませんでしたが、見事な花いけでした。

優勝した⾼知県⽴岡豊⾼等学校「グロリオサ」のふたり。「先輩が見せてくれた優勝の二文字を手にできたことが嬉しい」と話します。

準優勝の高知学芸高等学校「おかきふるーつ」。1年生同士のコンビです。「何より、一緒に花いけができたことが嬉しい」と話すふたり。次回は優勝を目指します。

花を丁寧に扱うところが印象的だった四国大会。鮮やかな高知県産の花のように、爽やかな青春が輝いた大会でした。審査員の伊藤庭花先生からは、「最初の自己PRが上手いバトラーは、表現も上手い」との指摘も。花いけは一生続けることができる自己表現。花いけに誇りを持ち、人生の糧にしてください。

 

バトラーのみなさん、今回も感動をありがとうございました!