花いけだより

栗林公園杯2021✴︎大会速報レポート/その3

2022年1月22日、「全国高校生花いけバトル 栗林公園杯2021 決勝大会」1日目の様子をレポート!

 

 

 

◆最後の最後まで波乱万丈

チーム戦では、相愛高校「相愛凛佳」が最後まで健闘しました。思うように竹が立てられず、その後も苦戦が続きましたが、最後の55秒で見事な立て直し。困難なシーンでもあきらめず、状況を判断して見事に着地させたドラマチックな5分間。花いけの醍醐味を感じる、手に汗握る瞬間でした。

正則学園高校「ニューパイン」ペアは、バトンタッチ直前にバランスを崩して花器が倒れそうに。客席からも声が上がるぐらいヒヤヒヤしたシーンでしたが、残り少ない時間で落ちついてセカンドプランにチェンジ。冷静な判断で見事にいけ切りました。

 

 

◆イマジネーションで世界を広げる

広島県立福山誠之館高校「フラワークラウン」の土橋さんは、桜の木をメインに、それに集まる小鳥がさえずっている姿をイメージしたそう。イマジネーションを働かせて、作品を作り上げていく姿は審査員の心を捉えました。

 

 

◆落ち着きと勢い

石川県立野々市明倫高校「ノンきー」の石浦さんは、終始落ち着いて花いけを楽しんでいたひとり。落ち着いた中にも勢いがあり、美しく流れるようなリズムで丁寧にいけていたのが印象的。それぞれの花材が持っている素材の表情を一つひとつ紡ぎ出しながら織り合わせていました。

 

 

◆そしてとにかく、全力で楽しむ

「心臓が口から出そうなぐらい緊張した」という高知県立岡豊高校「パセリ」の徳弘さん。いけるうちに楽しくなり、全力で楽しめたそう。緊張を超える、無我夢中な瞬間を経験できたことは必ずや今後の糧になるはずです。

 

 

思い出に残る花いけを。悔いのない花いけを。そしてなにより、楽しい花いけを。スタート前に司会の日向雄一郎(花いけジャパンプロジェクト)が発した言葉に嘘はありません。それぞれにとってかけがえのない5分間は、今までの人生で一番濃密な5分間になったはずです。

 

決勝ラウンドに進出できるチームは上位8チーム。大会1日目の結果は、大会2日目のオープニングで発表されます。

明日もYouTube配信でお楽しみください。