花いけだより

栗林公園杯2021✴︎大会2日目 速報レポート その1

2022年1月23日、「全国高校生花いけバトル 栗林公園杯2021 決勝大会」大会2日目となる決勝リーグが行われました。昨日の予選ラウンドを経て決勝トーナメントに進めるのは、上位8チーム。全国190校380人が参加した「全国高校生花いけバトル」の頂点が決定しました!

 

朝9:30。オープニングに引き続き、予選の結果発表が行われました。

決勝に進めるのは、香川県立飯山高等学校「飯山花笑み」、高知県立岡豊高等学校「パセリ」、茨城県立土浦第一高等学校「雪月風花」、福岡舞鶴高等学校「うぐいす」、正則学園高等学校「ニューパイン」の5チーム。どのチームも全力を出し切り、自分らしい花いけを見せてくれました。

 

 

続いて、石川県立野々市明倫高校「ノンきー」、相愛高等学校「相愛凛佳」、沖縄県立読谷高等学校「Keep Smiling」の3チームによる敗者復活戦がスタート。

 

丁寧に、豪快に、流れを感じさせる花いけを見せた「ノンきー」、昨日の悔しさをバネに、ダイナミックにいけきった「相愛凛佳」、スタートから勢いのある花いけで駆け抜けた「Keep Smiling」の3チームによる花いけが終わり、「相愛凛佳」が決勝に進むことに。

 

 

準々決勝第1ラウンドは「雪月風花」VS「ニューパイン」。それぞれが相手チームの花器を選んでのスタートです。

「雪月風花」元島さんは、予選でパートナーの関さんが穴を開けた竹を再び登場させ、チームの連携プレーを見せました。つづく関さんは、青色の花器をコンクリートに見たて、地下茎をイメージした花いけにチャレンジ。「花がしっかり立つには根が大事」という想いから、下にボリュームを持たせて花を影で支える根っこを表現しました。

 

 

「ニューパイン」の松下さんは、滑りやすく高さのない花器だったことから、下にボリュームを出しながら個性を表現しました。つづく大石さんは、柔らかな手さばきで丁寧に自分らしい花いけを披露。今回、コロナの影響で無観客となったものの、会場外には正則学園のメンバーが応援に駆けつけていたそう。「チーム正則としてこの場に立っている」という言葉に、その場にいたバトラーの誰もが、ともにがんばってきた仲間やお世話になった家族、先生方の姿を思い浮かべたことと思います。

 

 

準々決勝第2ラウンドは、福岡舞鶴高等学校「うぐいす」VS相愛高等学校「相愛凛佳」。

「何も考えずに即興で楽しく」を心がけたという「うぐいす」のふたり。長身の彼ららしい、エネルギッシュでパワーにあふれた花いけを見せてくれました。

「相愛凛佳」は、とっさの判断の中にも今までの練習の成果が発揮され、5分の途中で表情がガラリと変わるような、ドラマチックな展開を見せてくれました。

 

 

準決勝第1ラウンドは、香川県立飯山高等学校「飯山花笑み」 VS 茨城県立土浦第一高等学校「雪月風花」。ともにリハーサル時と花器が入れ替わるというハプニングに見舞われながらも、正真正銘の即興でいけた5分間。

 

 

「飯山花笑み」はふたりで同じ花材を取り入れて、作品としてのつながりを感じさせる仕上がりとなりました。対する「雪月風花」は、地元・茨城産の奥久慈桜と、開催地である香川産のオリーブを使い、美しい情景を見せてくれました。

 

 

つづく準決勝第2ラウンドは、相愛高等学校「相愛凛佳」と高知県立岡豊高等学校「パセリ」の戦い。思い切った花いけながらも最後はバランスよく見応えのある作品に仕上げた「相愛凛佳」と、途中倒れそうになりながらも、やりたいことをやり尽くし、最後まで楽しくいけきった「パセリ」。チームの個性が見える戦いでした。