大会レポート✴︎全国選抜大会:予選ラウンド編
2023.6.03
2023年5月20日(土)、ぎふワールド・ローズガーデン プリンセスホール雅にて「第三回 高校生花いけバトル 全国選抜大会」が開催されました。初めてマスクの着用義務がなくなり、高校生バトラーの真剣な眼差し、悔し涙、そして弾ける笑顔が見られた今大会。2023年シーズンの幕開けにふさわしい興奮の1日となりました。自分らしい花いけを目指して戦い抜いた15チーム45名の勇姿をお届けします!
2022年に開催した「全国高校生花いけバトル」に出場したのは全104校241チーム。今大会には、その中でも目をみはるパフォーマンスを披露してくれた注目の15チームが選抜されました。テーマは「創造の限界をこえろ。」。この「全国選抜大会」で重視されるのは花いけへの意気込みや、諦めない気持ちです。大会の冒頭で、ぎふ花と緑の振興コンソーシアム・加藤理事長が語った「失敗を恐れず、思いきり挑戦してほしい」との呼びかけに応えるように、予選ラウンドから、白熱した花いけが行われました。
今回とくに登場回数が多かったのが、地元・岐阜県産のフランネルフラワー。まるで毛織物のようにふわふわとした毛が生えた白色のフランネルフラワーが、作品に優しい華やかさを添えていました。他にも、この日会場にそろった花材はなんと100種以上。立派な枝ものから艶やかな花まで、生産者の方がこの日のために育ててくれた花材を前に高校生バトラーのイマジネーションが膨らみます。
予選ラウンドでは2名でひとつの作品をいける1回戦と、チームの大将が1人でいける2回戦が続けて行われました。どちらにも共通していたのは、スピード感を持って躍動する姿です。色とりどりの花材が並べられるのは、観客席を縦に貫くレッドカーペット。花をとりに行くのには、普段の地区大会よりも時間がかかります。
「残り時間あと10秒」。アナウンスがあってから花をとりに走る姿に、見ている観客も手に汗を握ります。間に合わないかもしれない。それでも「自分らしい花いけがしたい」とチャレンジし、額に汗を流しながら駆け抜ける高校生バトラーに心を揺さぶられました。
花器を落としてしまい、大きな減点が課されてしまったチーム。2mを超える竹に手が届かず、それでも諦めずに挑み続け、最後には竹を加工しきったチーム。さまざまなドラマを経て、予選1回戦が終了しました。大将たちはチームの得点を背負って決勝進出をかけた戦いに挑みます。白熱の2回戦。命運を分けたのはやはり、プレッシャーがある中でも失敗を恐れずチャレンジする姿勢でした。
終わった後の感想では「去年までとは違う表現にチャレンジした」「自分の花いけの新しい扉を開けたと思う」など、創造の限界を超えるために果敢に挑んだ言葉が多く聞かれた全国選抜大会。大きな枝もののバランスが取れて思わず手を叩いてしまう姿も、志半ばでゴングが鳴り涙を流す姿も、高校生バトラーが一人ひとりが本気で花いけに向き合った証拠です。
さまざまな思いを抱えながら、それでも前を向いて5分間の勝負を駆け抜けた全ての高校生バトラーにエールを送りたいと思います。
決勝ラウンド進出は以下の5チームとなりました。
1位 正則学園⾼等学校「RAook’s」
予選合計(454pt) 先鋒中堅戦(213pt) 大将戦(241pt)
2位 ⼤阪府⽴園芸⾼等学校「百花繚乱」
予選合計(452pt) 先鋒中堅戦(246pt) 大将戦(206pt)
3位 広島⼯業⼤学⾼等学校「舞」
予選合計(442pt) 先鋒中堅戦(229pt) 大将戦(213pt)
4位 ⾦沢市⽴⼯業⾼等学校「First」
予選合計(428pt) 先鋒中堅戦(222pt) 大将戦(206pt)
5位 岐⾩県⽴岐⾩農林⾼等学校「びーとるず」
予選合計(427pt) 先鋒中堅戦(198pt) 大将戦(229pt)
6~8位のチームは決勝ラウンドの最後のひと枠を巡って、敗者復活戦に望みをつなぎます。
6位 茨城県⽴⼟浦第⼀⾼等学校「雪月風花」
予選合計(404pt) 先鋒中堅戦(220pt) 大将戦(184pt)
7位 相愛⾼等学校「相愛乙女椿」
予選合計(393pt) 先鋒中堅戦(196pt) 大将戦(197pt)
8位 ⾹川県⽴飯⼭⾼等学校「飯山 桃花」
予選合計(388pt) 先鋒中堅戦(212pt) 大将戦(176pt)