花いけだより

【大会レポート✴︎全国⾼校⽣花いけバトル東北⼤会2022:予選トーナメント編】

2022年11月20日(日)、紅葉真っ盛りの宮城県の仙台国際センター会議棟で、「全国高校生花いけバトル 東北大会2022」が開催されました。東北大会では10校22チームが出場予定でしたが3チームが欠場。9校19チームが、寒さを吹き飛ばす熱いバトルを繰り広げました。

菊やガーベラ、カーネーションなどたくさんの花が生産されている宮城県。会場には70種類を超える秋の枝もの、花もの、枯れものが揃いました。なかでも、地元の山から切り出してきた山どりの枝ものは見事。高校生バトラーたちは思い思いに枝ものを手にし、勢いのある戦いを繰り広げました。

大きな花器を使う予選では、ツルウメモドキ、ウメモドキ、竹などの大きな花材をダイナミックにいけた作品が多く登場。なかには同じラウンドで同じ花材が登場することもありますが、ひとつとして同じ作品はありません。花材の表情をどのように見せ、どんな花材を組み合わせるか、その工夫と所作に個性が垣間見えます。

第6ラウンドでは、3チームがともに竹を右から左に斜めに流した作品を完成させました。しかし、できあがった作品はさまざま。流木と組み合わせて固定したり、8等分に割った竹の先端に花をいけたりと、創意工夫が光ります。

予選では、本来は3チームのところ、他チームの欠場により1チームのみとなったラウンドもありました。舞台上で、全員の注目を一身に浴びて花をいけるプレッシャー。それでも、緊張と時間に負けずに、熱いチームワークでダイナミックな花いけを見せてくれました。

 

5分間という限られた時間。観客のいる会場で花をいける緊張感。そんな、いつもとは違う環境下でも、日々練習を重ねてきたことへの自信と、チームメイトに対する信頼があれば力を出し切ることができる。大きな会場で全身全霊をかけて花をいけた経験は、高校生たちにとって大きな自信となったはずです。

「全国高校生花いけバトル」地区大会は東北大会を含めてあと2回。今回も、前へ前へと攻め、最後まであきらめない、見応えのあるバトルが繰り広げられました。今年、残念ながら欠場となってしまった高校生たちも、来年は元気に舞台に立ってくれることを楽しみにしています。

 

熱戦の末、以下の4チームが決勝ラウンド進出となりました。おめでとうございます!

1位 常盤木学園高等学校「ナスタチウム」(224pt)

2位 宮城県石巻北高等学校「桃」(222pt)

3位 宮城県柴田農林高等学校「ひな」(216pt)

4位 常盤木学園高等学校「ハルシャギク」(214pt)