【大会レポート✴︎全国⾼校⽣花いけバトル福岡⼤会2022:予選ラウンド編】
2022.11.15
文化の日の2022年11月3日(木)、福岡県のアクロス福岡で、「全国高校生花いけバトル 福岡大会2022」が開催されました。福岡大会では5校15チームが出場。高校生らしいエネルギッシュで華やかな花いけを見せてくれました。
花の生産が盛んで、多くの種類が生産されている福岡県。舞台の左右では、地元福岡県の生産者のみなさんが手塩にかけて育てた美しい花たちが、高校生バトラーの登場を待っています。今回の大会の花は福岡県産のトルコキキョウ。やさしく繊細な花を高校生バトラーたちがどのようにいけるのか、期待が高まります。
今回の福岡大会の特長は、「スピード・カラフル・ダイナミック」。予選では、椿やハナミズキ、松、ユーカリ、黄金色のメラレウカといった大きな枝物に、大ぶりなピンク色のオリエンタルユリや色とりどりのトルコキキョウ。福岡県産の花を合わせた大胆でカラフルな作品からは、たくさんの花を前にした高校生バトラーたちのワクワクや、「花が好きだ」という気持ちが伝わってくるようでした。
最初に目当ての花を取れるかどうか、先鋒から次鋒へのバトンタッチがうまくいくかどうかも勝負を左右します。しかし本当に大切なのは、想定外のことが起きても、思い通りにいかなくても、その場で考え手を動かしてリカバリーしようと努力すること。最後まであきらめずに、より良いものを作ろうと奮闘する姿です。ときに自分たち自身の想像を超えた作品に出逢えることも「全国高校生花いけバトル」の醍醐味でもあります。
5分という限られた時間で全力を出し切り、個性あふれる作品を見せてくれた高校生バトラーたち。頭をフル回転させて練習の成果を発揮できた人も、緊張して思い通りに動けなかった人も、全力でやりきった後のすがすがしい姿を見せてくれました。
「花の形、枝の姿、そして、一歩引いて全体像をしっかりと見ていけてほしい」といういけばな作家・伊藤庭花さんの言葉を受け止めて、堂々とステージに向かった高校生バトラーたち。大きなステージに立ち、さまざまな想いを胸に全力で花と向き合う5分間は、これまででいちばん濃密な時間であったはずです。
接戦の末、決勝ラウンド進出は以下の4チームとなりました。
1位 福岡県立修猷館高等学校「絢爛」(240pt)
2位 福岡雙葉高等学校「レイン」(234pt)
3位 佐賀県立唐津南高等学校「ミカン」(231pt)
4位 福岡県立修猷館高等学校「飛翔」(230pt)