花いけだより

【大会レポート✴︎広島大会2022:予選トーナメント編】

2022年7月31日(日)、「全国高校生花いけバトル 広島大会2022」が開催されました。広島アルパーク 時計の広場に集まったのは9校24チームの高校生花いけバトラーたち。夏真っ盛りの広島で白熱の花いけを見せてくれました!

予選は5分間の制限時間の中で先鋒と次鋒が交代し、チームで1つの作品を作り上げます。審査員は作品点と表現点の2つの観点で審査します。高校生の大会でとくに大事なのは表現点。花をいける気持ち、花をいける時の丁寧さや所作の美しさなど、高校生たちがステージ上で見せてくれる花への姿勢を評価しています。

回数を重ねることで高校生バトラーたちの本気度も増し、みんなの熱意を存分に感じた広島大会。「人の気持ちを動かせる花いけをしたい」「私がこの花をきれいにいけるんだ!」「結果はどうあれ全力で戦います」などなど、事前に送られてくるPRシートからも、花いけにかける想いと真剣な気持ちが伝わってきました。

広島大会では、地元県産の花もの、枝ものがたくさん並びました。なかでも多くのチームで登場したのが、今大会のキャラクターにも採用されているモミジ。葉がピンと張った見事なモミジの枝を、個性豊かにいける姿が印象的でした。表裏をよく見ながら丁寧にいける人、横に広げてボリュームを出す人、色とりどりの花と合わせる人、同じ花材を使うことで、バトラーごとの個性や魅力がさらに際立ちます。

普段は立つことのない広い会場に、「緊張して頭が真っ白になった」「心臓の音が聞こえそうだった」という声も多数上がるなかでしたが、冷静に花の表情を見ながら、最後まであきらめず、何よりいけることを楽しんで取り組んでいた広島の高校生バトラーたち。声をかけ合ったり、アドバイスをしたりと、チームワークも光っていました。

予選を通過したのは、力強い花いけを見せてくれた以下の4チーム。まずは自分がいちばんワクワクしながら、新しい世界を見ようと挑戦を続け、最後まであきらめない。そんな姿に、見ている側にもたくさんの興奮を分けてもらいました。

 

1位 広島工業大学高等学校「Iris」(217pt)

2位 広島工業大学高等学校「向日葵」(215pt)

3位 おかやま山陽高等学校「ポーチュラカ」(211pt)

4位 広島県立福山誠之館高等学校「ティンカーベル」(209pt)

思い通りにできずに悔しい思いをした人、涙を堪えられなかった人、今回もさまざまなドラマがありました。しかし、落ち込んでいる時にチームメイトから掛けられた「一緒に花をいけられて良かった」という言葉は、大会の結果よりも大切な一生の宝物となるはずです。これから先どんな困難が待ち受けていても、何度でも挑戦する姿勢を忘れずに進んでいってください!