花あふれる福岡の底力:福岡大会レポート
2020.11.06
例年、福岡大会に集まるチームの特徴は多彩で、それぞれの高校ごとに独自のスタイルを持ちながら、高校生花いけバトルへの挑戦を続けている。 そして、その熱心な高校生花いけバトラーの気持ちに応えてくれるのが、地元福岡県産の花材の数々である。枝もの、切花、葉物など、福岡県内の各産地でつくられている花材の種類は実に豊富で、素晴らしい品質とあいまって、まさに花の宝箱である。 さて、今年の福岡大会には福岡県、佐賀県、長崎県より5校13チームがエントリー。 毎年優勝校が入れ替わってきた福岡大会だが、今年も実績を積み重ねてきた高校が集い、即興でいける5分間の真剣勝負を随所で展開した。 予選ラウンドでキラリと光ったのが、福岡舞鶴高等学校の男女ペア「蛍」。 キレのよい動きと、勢いのある花いけが印象的で、初出場の1年生コンビながら、絶妙なチームプレーを見せてくれた。 そして、福岡大会と言えば福岡女子高等学校の「華JOY」「福JOY」「うさJOY」の3チームの存在を忘れてはならない。 毎年同じチーム名でエントリーを続け、とても丁寧で気持ちよの良い花いけパフォーマンスを見せてくれている。 さらに男子ペアで参戦してくれた長崎県立西彼農業高等学校の「KRバリスタ」。花いけは元気よく、楽しく、思いっきり頑張る…というスタイルを見事に体現してくれていることが何よりも嬉しいチームであった。 (予選上位4チーム) 1位 福岡舞鶴高等学校 「蛍」 2位 佐賀県立唐津南高等学校 「エルフ」 3位 佐賀県立唐津南高等学校 「L」 4位 福岡県立修猷館高等学校 「しろふじ」 予選ラウンドから決勝トーナメントに移り、明らかに会場、そして高校生花いけバトラーの緊張感が高まっていた。 決勝戦は、予選から気を吐く花いけを見せ続けてきた福岡舞鶴高等学校「蛍」の江口勇人/美浦佳苗ペアと、一作一作を丁寧にいけ続けてきた佐賀県立唐津南高等学校「エルフ」の江口ひかり/笹山舞ペア。 荒削りながらも勢いに乗る花いけを見せた「蛍」に対し、丁寧さと大胆さの中に攻める姿勢を見え隠れさせた「エルフ」の好勝負。 結果は作品点で勝った佐賀県立唐津南高等学校「エルフ」江口ひかり/笹山舞ペアが優勝。 佐賀県立唐津南高等学校は第二回大会に次いで2度目の栄冠を手中に収め、福岡大会の幕が閉じられた。 おめでとうございました! 地元県産の豊かな花材に恵まれた土壌で、高校生たちが新しい花文化を築いていることを、改めて実感することができた花あふれる福岡での大会となりました。