花いけBOOTCAMP 2025夏✴︎1
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2025.12.11
「花いけBOOTCAMP 2025夏」
〜みせる花いけ〜
講師:日向 雄一郎(花美術家)
ぼくはね、いつも必死なんです。
花の魅力を、花のちからを、花が放つ無限の可能性とその自由を、そして何よりも花をいけることの素晴らしさと楽しさを、本当に一人でも多くの人たちに伝えたいと願っていますが、そう簡単には伝わりません。
だからこそ、必死に伝えたいと思っているのです。
それでは、どうすれば花の魅力が伝わるのか。
答えはとてもシンプルです。
心が震えるくらいに感動する花いけを“みせる”こと。
花そのものは綺麗かも知れないし、可愛いし、中にはとても格好の良い植物もあります。
けれども、花は人がいけることによって、その佇まいを変え、空間を変容させ、時には意味を持ち、唯一無二の存在へと成り替わることが出来ます。
大切なのは、人が花をいけるということです。
いくつものプログラムで構成されている「花いけBOOTCAMP」の最初のアプローチは“みせる花いけ”。
心が震えるくらいに感動する花いけを“みせる”ためには、まずその意識をしっかりと持つことが重要です。
見せること。
魅せること。
言葉の意味を紐解きながら“みせる”とは何なのかを理解し、“みせる”ことへの意識を向けることで、花と向き合う姿勢を整えることから始めてみました。
せっかく花をいけるならば、情熱を持って、全力で向き合ってほしいと思っています。
経験や知識、技術とかを気にする必要は全くありません。
経験豊富なベテランが、小手先の技術でそれなりに綺麗に形よく仕上げた花は、綺麗で整っているかもしれませんが、残念ながらそれ以上のものを伝えてはくれないのです。
花に携わる多くの人たちに、“みせる花いけ”を意識してもらいたいと願っています。
熱心な素人は、怠慢な玄人に勝る。
ぼくは花の玄人かもしれませんが、いつまでも熱心な素人の気持ちを持ち続けていたいものです。



