花いけだより

全国選抜大会:審査員からのメッセージ✴︎柿本亜矢

全国選抜大会を振り返り、審査員よりメッセージが届きましたのでご紹介します。

 

 

選抜大会出場の皆様へ

「第3回全国高校生花いけバトル選抜大会」お疲れさまでした。

笑い、涙、緊張そして感動 様々なドラマがありました。

 

この選抜大会は

パフォーマンス力を重視した審査を行う大会です。

淡々ときれいな作品を作ったチームよりも

仕上がりが多少粗削りでも作っていく過程、挑戦、意気込みを魅せたチームを高く評価しました。

特に予選はパフォーマンス力に重きを置いて審査を致しました。

偶然、竹を使ったチームが多く準決勝に進みましたが、竹を使ったからよかったのではなく、何かに一生懸命、時に必死に取り組む姿が見られたところに評価があがったということです。

 

敗者復活戦は決勝戦のような編成でしたね。

個人的には一番心打たれた本当に見事な戦いでした。

美しい作品を見させていただきました。

この敗者復活戦でも、思いっきり挑んだチームを評価いたしました。

 

準決勝ラウンドに進んだ学校は、

全国出場常連校ではない学校も含まれていましたので

どのような対戦が見られるのか、とてもワクワクしました。

男子チームが多く残ったこともありパワーみなぎる戦いになりました。

また、審査員が協議をするような、観客を沸かせるアイデアが光りました。

ただ、このアイデアについては、

与えられた素材以外の持ち込みとみなし、減点も加点も行わない評価の対象外とし、

他校と不公平が出ないよう純粋に作品と活ける過程についてを審査を行いました。

 

決勝ラウンドは

逆転につぐ逆転

審査を行いながらどちらが勝つのか全く予想がつきませんでした。

そのくらい、素晴らしい戦いであったと思います。

優勝した岐阜農林高等学校さんは

地元開催のプレッシャー、相当なものだったと思います。多くの努力を重ねられたことでしょう。昨年に比べ、飛躍的な成長を感じました。

どのチームよりも声を張る団結力の高さ

最後まで気を抜かずあきらめない挑む姿勢が

花いけの神様を微笑ませたのだと思います。

 

準優勝の金沢市立工業高等学校さんは

花材選びが抜群によく

伸びやかで、素材を最大限活かす美しい作品を見せてくれました。

 

毎年少しずつルールが変わり、

年々レベルが上がっていく中で、展開を考えるのは本当に難しいです。

この5分という一瞬に挑むみなさんの美しさをこれからも応援していきます。

 

 

柿本亜矢