全国選抜大会:審査員からのメッセージ✴︎伊藤庭花
2023.5.27
全国選抜大会を振り返り、審査員よりメッセージが届きましたのでご紹介します。
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「創造の限界をこえろ!」と謳った今大会は、エキサイティングでドラマチックな大会になりました。
その中でも特に印象深かったのは、男子チームの活躍が際立っていたことです。
表現点から見ると、大きな枝物や竹を思いっきり高く立てた作品は高評価でしたが、男子よりも女子がチャレンジする果敢なアプローチの方が見応えがあったのも事実です。
特別賞を受賞した香川県立飯山高校は、3メートル弱の高さの竹を支え、流木をやっとの思いではさんで留めるという、まさに限界を超えた花いけの象徴的なシーンでした。
では、背を高くいければいいのか?
いやいや、そうとは限りません。
今回、際どいバランスで組み上げた作品のいくつかにも高評価のものがありました。
成功しているからと言って、決して簡単なわけではない所を見過ごしてはいけません。
チャレンジに失敗して、途中で無難に作品を完成させることにしたチームがいくつかありましたが、正直なところ、諦めた瞬間に「あぁ~残念…」と感じてしまいました。
5分の中でチャレンジするのは怖いし、失敗したくはない。
その気持ち、とてもよくわかるのですが失敗しなければ進歩はありません。そして、今までとは違う新たな景色を見ることもできません。
自分の作品はいったいどうすればもっと良くなるのだろう…ということを、じっくり考えてみてください。
失敗を重ねなければ成長はないことを、この機会に高校生花いけバトルを通して感じて欲しいなと思います。
いけばな作家
伊藤庭花
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