福井大会 大会レポート!
2019.7.14
梅雨空に花咲く、高校生の花いけ。
そんな言葉がふさわしい地区大会を、福井のショッピングシティーベル あじさいホールに於いて開催しました。
それぞれの地域ごとに特色を感じることができるのが高校生花いけバトル。
福井大会はどのチームも研究熱心、好奇心旺盛に花と向き合い、そのひたむきな姿勢がとても印象的。
大会規模はコンパクトながらも、花いけへの情熱が溢れています!
予選から一気に気を吐いたのが、目下大会連覇中の奥越明成高校。
3チームがエントリーした奥越明成は、4ラウンド行なわた予選で着実に各チームが勝利し、圧倒的な存在感を示していました。
その一方で、武生東の「Easters」「Orange」、武生商業「みやどーなつ」、そして石川県よりエントリーの七尾東雲「波の花」は、どのチームも5分間を精一杯に駆け抜け、気持ちの良い花いけを披露。
予選で惜しくも敗退したチームが、笑顔と共に花をいけ、最後まで諦めずに真剣に花と向き合う。そんな光景に出会えた福井大会。
決勝トーナメントに駒を進めることができたのは、予選上位4チーム。
◉ 予選1位:福井県奥越明成高等学校「和三盆」 159pt
◉ 予選2位:福井県奥越明成高等学校「Flowering palettes」 154pt
◉ 予選3位:仁愛女子高等学校「愛華繚乱」 151pt
◉ 予選4位:福井県奥越明成高等学校「グリーンパースラン」 150pt
落ち着いた所作で、丁寧な花いけを心掛けていた仁愛女子「愛華繚乱」。動作は静かでありながら、大胆かつシンプルなアプローチ。このバランスの良さが、他チームにはない魅力を放ち予選3位に。
決勝戦は奥越明成高等学校「和三盆」 VS 仁愛女子高等学校「愛華繚乱」。
昨年の北陸大会で優勝した滝本果音が新チーム「和三盆」を結成して挑んだ今回、安定感のある作品構成力で勝ち星をここまで積み重ねてきました。
決勝の先鋒戦。奥越明成「和三盆」の小林彗里は、仁愛女子「愛華繚乱」の谷口ひかりと対戦。
大きく深さのある器を選んだ小林は、枝をすっくと立ちあげ、リズムよく展開。その隣で谷口は比較的浅く、口の広い磁器のうつわを選び、高さ3メートル近いイタヤカエデの大枝を小林同様すっくと立ち上げようと試みるが…留まらない。谷口は何度も何度も修正をしながら、大枝を立たせようと試みる。
先鋒戦、終了のゴングが鳴り、谷口は残念ながらイタヤカエデの大枝を立てられずに終わってしまった。
ジャッジメントの結果、先鋒戦は 151 対 51 で「和三盆」小林の勝利!
100点の得点差を引き継ぎ、先鋒から次鋒にバトンタッチ。
「和三盆」滝本果音 VS 「愛華繚乱」武田若菜。
はじまりのゴングと共に、滝本は真っ先に竹を横一文字にうつわの上に配置。
そして武田は大きな枝、イタヤカエデの大枝を担いで戻ってきた!
チームの相方、谷口ひかりが立たせられなかった大枝を、次鋒の武田がリベンジ。
高校生花いけバトルでは、何よりも花をいけたい…と思う気持ちを、とても大切にしています。
このイタヤカエデの大枝をいけた仁愛女子高校「愛華繚乱」の二人には、この気持ちが溢れていました。
チームメイトが立てられなかった大枝を、なんとかして立たせよう、立たせてみようという気迫が込められた武田若菜の一作。
次鋒戦の結果は 89 対 119 で「愛華繚乱」武田若菜の勝利!
そして先鋒と次鋒の得点を合わせた合計得点は…
240 対 170 。福井県奥越明成高等学校「和三盆」小林彗里、滝本果音ペアが勝利いたしました!!
奥越明成は第1回大会より3連覇~
見事な勝利、おめでとうございました!!
そして準優勝は仁愛女子高校「愛華繚乱」!!
熱い気持ちを胸に秘め、あきらめることなく果敢に挑んだ花いけを魅せてくれた谷口、武田ペアは、最後に爽やかな笑顔を見せてくれました。