近畿大会 大会レポート!
2019.7.22
国内最大規模の花市場の一つが大阪鶴見。この市場にはアウトレットパークが併設されており、「第三回全国高校生花いけバトル 近畿大会 」は週末で賑わうこの施設内のステージで開催いたしました。
参加上限の24チームに達したため、早々にエントリーを締め切った近畿大会はどのチームも実に積極的。花をいけたいっ!…と思うシンプルな気持ちがストレートに伝わってくる爽快さがなんとも心地よい。
10校24チームの高校生花いけバトラーは、5分間の花いけに集中し、自分らしさを活かせるよう、それぞれに工夫しながら全力で大会に挑みました。
花をいける制限時間は5分間。ゴングの鐘の音ではじまり、鐘の音で終わる5分は、真剣に花と向き合う掛け替えのない時間。
24チームで展開する予選ラウンドを経て、決勝トーナメントに進出することができるのは予選上位4チーム。各チームには、それぞれの良さというものがあります。それは作品がきれい、上手いということだけでなく、チームの雰囲気や特徴、個々のキャラクターだったりします。今回の近畿大会は、そういう意味でも個性溢れるチームが数多く参加し、様々なアプローチの花いけを予選ラウンドから見ることができました。
悲喜こもごもあった熱戦の予選ラウンド、上位4チームは…
◉ 予選1位:大阪府立園芸高等学校「バイオフラワー」 163pt
◉ 予選2位:大阪府立枚岡樟風高等学校「水と油」 161pt
◉ 予選3位:相愛高等学校「チーム相愛B」 157pt
◉ 予選4位:奈良県立奈良朱雀高等学校「コッタバル」 156pt
結果は四者四様、特徴あるチームが上位となり、各チームの個性が活かされる決勝トーナメントとなりました。
決勝トーナメントは個人作品による展開。
準決勝の第1ラウンドは「バイオフラワー」 vs 「コッタバル」。
予選1位の園芸高校「バイオフラワー」 はこの日一番のキレの良さを持ち合わせ、勢いの良い花いけを予選では見せていた。対する奈良朱雀「コッタバル」は、昨年の準優勝チーム。今年こそはという強い気持ちが全面に出る花いけをここまで展開。
「バイオフラワー」は巧みな器づかいと、圧倒的な表現力で作品をいけあげるも「コッタバル」は容易な相手ではなく、ここは「コッタバル」が勝利!
準決勝、第2ラウンドは「水と油」 vs 「チーム相愛B」。
この一戦も、序盤から気持ちがこもった熱き花いけのデッドヒート。両チームが互角な仕上がりを見せる中、勢いで優っていた「チーム相愛B」が見事に勝利!
決勝戦は奈良朱雀高校の「コッタバル」 vs 「チーム相愛B」。
まずは先鋒戦、「コッタバル」山本歌乃と「チーム相愛B」中平京の対戦。
黒い器の口元を花のマッス(かたまり)でまとめる山本。一方の中平は枝もの、草花の表情をよく見極めながら大胆に投げ入れ。
先鋒戦の結果は 121 対 207 で「チーム相愛B」中平京の勝利!
ここで点差が86点となり、先鋒から次鋒にバトンタッチ。
攻めの花いけで一気に逆転を目指す「コッタバル」樋口菜桜は、三本のガラス花器を選びリズミカルな表情を演出する一方で、「チーム相愛B」辻歩乃佳も油断することなく、大胆に花をいけ、その手を緩めるどころかチャレンジの花いけが止まらない…。
そして白熱の次鋒戦、ジャッジメントの結果は、
148 対 143 「コッタバル」樋口菜桜の勝利!
気持ちがこもった花いけを見せた樋口は、最後に勝利するも点差は大きく縮まらず…。
合計得点 269 対 350 、優勝は相愛高等学校「チーム相愛B」!!
中平京、辻歩乃佳、二人とも抜群の安定感、大胆な切り口、そしてスピード感あふれる花いけで大いに観客を魅了しました。おめでとうございました!
熱戦は激戦へと変わり、また新たなドラマが生まれた近畿大会となりました。