花いけだより

四国大会 〜審査員講評〜

愛媛県、徳島県から12チームが参加、決勝大会への切符を争ったのですが、決勝ラウンドへ勝ち上がった4チームは審査員、観客のジャッジメントがほぼ一致という稀な展開でした。

予選敗退した8チームと勝ち上がった4チーム、その差がどこにあったのか? 技術的に歴然とした差があったようには思えませんが、勝ち上がった4チームはしっかり ‘花いけバトル’としての戦い方、花と器との向き合い方を練習し何度もシュミレーションしてきている事を感じさせる5分間を魅せてくれました。 圧倒的に違うのはスピード感。 「5分しかないのだから、歩いてるなんて勿体ない!」 という気持ちが、溢れるように右へ左へと花を探しに走っていました。 そして、花に向き合う時には丁寧に。 この緩急が美しかった。 負けてしまったチームにも上手だなと感じるバトラーはいました。 しかし、花いけバトルのルールは5分間。そして、所作やパフォーマンスに対する評価をされるという点。 のんびり歩いている子、時間が無いからと掴んできた花をまとめて器に入れ込むような所作には低い評価をさせて頂きました。 大会のルールをしっかり把握した上で良い花をいける。これをしっかり練習してきたチームが勝ち上がりました。

この大会を通して感じたのは、戦うのは学生だけではありません。 顧問の先生の力と気持ちも大きく結果に影響するという事です。 高校生バトラーの5分間を見ていると、普段どのような練習、教育を受けているかがよく見えてきます。 今盛り上がっているサッカーワールドカップがそうであるように、教える者、家族もチームだという事を理解し戦いに臨むチームは強い! そう感じます。 頭一つ抜けて優勝したのは徳島県立脇町高等学校「松浦・河原フラワーチーム」 2人には決勝大会に向けてこれからの1ヶ月半、更に技にに磨きをかけてきて欲しいと思います。 頑張ってくださいね!!

四国大会 審査員 曽我部 翔(フラワーデザイナー / Rock’n’Rose)


参加されました皆様、お疲れ様でした。

ホール内で照明の当たるステージ、たくさんの人に見られながらの花いけはすごく緊張したと思います。そんな環境の中で、皆さん本当に素敵な作品を作り上げていたことに感動しました。

この四国大会では、昨年出場された高校もありましたが、初出場の高校も半数ほど見受けられ、それぞれに大会までの準備期間にいろんな努力をして来たのだなと伺える作品内容だったと思います。

ひとつ欲を言うならば、もっと花に触れる時間や花を見る時間を増やして欲しいと感じました。部活動である場合、お花を触る機会がどうしても少なくなりがちだとは思います。しかしこの花に触れる時間を出来るだけ増やすことで花の扱いに慣れて来たり、花の表情をより知ることができます。そうすると自ずと花いけに新たな変化が生まれてくるのではないでしょうか。

今後も是非、花を飾る生活を続けて欲しいと思います。

四国大会 審査員 細川 康秀 (全国高校生花いけバトル実行委員会 / 華月流家元嗣)

*「四国大会」結果&当日の模様はこちら

http://yr0420.m32.coreserver.jp/hs_hanaikebattle/2018/06/23/1239/